各段階での刑事弁護活動

1.起訴前段階について

(1) 在宅手続

痴漢盗撮で警察が捜査を開始した際、逃亡や証拠隠滅を図るおそれがなく、被害の内容等から逮捕の必要性がないと判断された場合、被疑者の身柄を拘束することなく「在宅」のまま手続きが進められます。

警察は、被疑者を警察署に呼んで取調べを行い、必要な証拠を収集した上で、事件記録を検察庁へ送ります(いわゆる「書類送検」)。その後、検察庁で追加の捜査・取調べを行い、検察官が起訴・不起訴を判断することになります。

在宅手続における弁護活動としては、主に被害者との示談を行います。被疑者本人が被害者の連絡先を知っている場合は直接、知らない場合は、警察ないし検察を介して被害者と連絡を図り、被害者との示談を試みます。

(2) 逮捕手続

痴漢や盗撮で逮捕された場合、逮捕された人はその翌日か翌々日に検察庁へと送られます。そこで、検察官が勾留する必要があるかどうかを判断します。その必要がないとされれば、その日に釈放されます。もし必要があると判断された場合には、次に裁判所へと連れて行かれ、裁判官と面接があります。そこで裁判官が勾留の必要があるかどうかを判断し、必要ないとされれば釈放され、必要があるとされれば、勾留が決まります。勾留は、検察庁へ連れて行かれた日から10日間です。

この段階では、勾留を阻止するための活動、その手段としての接見が弁護活動の主たるところです。被疑者は、逮捕中、家族とも自由に面会することができませんが、弁護士は、原則的に制限なく被疑者と接見することが可能です。そこで、弁護士が被疑者と接見して、取調べにおいて注意すべきことをアドバイスし、取調方法等を聞き取った上で違法な捜査が行われていた場合には警察検察に対して文書をもって抗議を行います。

また、事案の内容から、被疑者を逮捕する必要性がないことを担当検察官や担当裁判官に面接の上主張し、勾留がされないよう働きかけます。

(3) 勾留手続

検察官から勾留請求がされると、裁判官は、逃亡や証拠隠滅のおそれ等を総合的に検討して、身柄拘束の必要性があると判断した場合には、被疑者を10日間勾留する決定をします。この10日間で検察官は捜査を行うのですが、さらに身柄拘束の必要があると判断した場合には、検察官は勾留の延長を請求することができます。裁判官は、勾留を延長してもやむを得ない事情があるかをもとに、最大10日間勾留を延長するか否かの判断をします。そのため、延長を含めて合計20日間勾留される可能性があることになります。最終的に検察官は、勾留期間中に収集した証拠や取調べの内容等から、起訴不起訴を判断します。

勾留決定後の身体拘束からの解放のための活動としては、勾留決定に対する不服申し立て(準抗告といいます。)です。勾留決定は一人の裁判官でなされる判断ですが、その判断が誤っているという主張をすることで、その判断が本当に正しかったのかを、三人の裁判官に話し合って考え直してもらうことになります。その際には、勾留を阻止する段間と同様に、証拠隠滅の可能性や逃亡のおそれなどないことを、弁護士が資料を集めて主張していくことになります。これは、こちらから申し立てなければ行われない手続です。弁護士を付け、必ず勾留決定時に申し立てをしましょう。釈放されるのが一日ずれるだけで、今後の生活に大きな影響を及ぼします。

(4) 起訴前弁護活動

起訴前においては、全体を通して被害者との示談が成立するよう努めることとなります。痴漢盗撮事件の場合、初犯であれば、示談が成立することによってその多くは不起訴になります。

2.起訴後段階について

(1) 身柄拘束について

起訴前に勾留されていた場合、その多くは起訴されても続けて身柄拘束されることになります。

この際の弁護活動として、保釈を請求することになります。証拠隠滅のおそれがないことや、住所不定でないこと、逃亡の恐れのないこと等の一定の要件を満たせば保釈が認められ、保釈保証金を裁判所に預ければ身柄が解放されます。

(2) 裁判手続

裁判手続は、大きく分けて冒頭手続、証拠調べ手続、弁論手続、判決があります。

冒頭手続においては、起訴された事実が読み上げられ、被告人は裁判官に認否を確認されます。

証拠調べ手続においては、検察官が証拠・証人の取調べを請求し、それに対し弁護人は意見を述べます。弁護人の意見に基づいて、裁判所は証拠調べする証拠を判断することになります。また、弁護人も、自身が用意した証拠・証人の取調べを請求します。弁護人が請求する証拠としては、否認事件の場合はアリバイ等の無罪となるべき証拠、自白事件の場合は示談書や被告人の監督を約束する家族の証人尋問が考えられます。

弁論手続においては、検察官が有罪となる理由及び求刑を述べ、弁護人は、否認事件の場合無罪となる理由を述べ、自白事件の場合は示談の成立など刑を軽くすべき事情を述べることになります。

以上の裁判手続を経て、裁判所は、検察官の主張と弁護人の主張をもとに、判決をすることになります。

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