前科を付けたくない

前科について

1.前科の意義

法律上の定義はございませんが、一般に、前科とは、過去に懲役・禁錮・罰金の刑罰(又は執行猶予)を受けたことがある経歴をいいます。

2.前科がつくことによる不利益について

(1)法律上の不利益について

以下の可能性があります。

  • 選挙権等の制限(公職選挙法11条1項3号など)。
  • 取得資格の制限(医師法4条3号、弁護士法7条1号等)。
  • 海外旅行の際、相手国の法令によっては、国外渡航等の制限。

また、再度、罪を犯した場合には、判決において、量刑上、不利となる場合があります。特に、同種前科の場合、つまり一度盗撮や痴漢で有罪になった後、再度、盗撮や痴漢で有罪となる場合、量刑上、以前に同種の罪で有罪になったことは重視されます。

(2)事実上の不利益について

マスコミによる報道のみならず、私人によるSNSやインターネットを通じた書き込みによる情報の拡散が考えられます。このような場合、お勤めされている方は、勤務先が懲戒処分を行うことが想定され、有罪の場合には、就業規則に基づき、懲戒処分の種類及び程度等が判断されます。無罪の場合、懲戒処分は行われないのが原則です。

なお、不起訴であっても、犯罪自体は成立し起訴猶予となった際には、懲戒事由に該当する事実が認められれば、懲戒処分が行われる可能性があります。

3.前科がつかないためには

起訴され、有罪判決が出された場合に、前科がついてしまいます。起訴された場合の有罪率が極めて高いことからすると、前科がつかないようにするには、不起訴となる必要があるのです。

不起訴について

1.不起訴の意義

不起訴には、嫌疑なし、嫌疑不十分及び起訴猶予の3種類があります。ただし、嫌疑なし、は別の真犯人が発覚したような珍しいケースのみですので、嫌疑不十分・起訴猶予についてお話しします。

2.嫌疑不十分について

嫌疑不十分とは、捜査の結果、被疑者がその犯罪を行ったか否かが証拠上明らかにならなかった場合を言います。嫌疑不十分になるためには、被疑者が犯人でない(人違い、盗撮や痴漢をしていない等)ことを裏付ける証拠を弁護士が積極的に収集することが必要な場合があります。

例えば、事件があったとされている現場において、盗撮や痴漢行為が物理的に不可能なことを立証するために現場状況を撮影する等の証拠収集が必要となる場合があります。

3.起訴猶予について

(1) 起訴猶予の意義

検察官は、「犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる」と規定されています(刑事訴訟法248条)。このように、被疑者が犯人であることに間違いないのですが、色々な事情を総合的に考慮して、検察官が起訴を見送ることを起訴猶予といいます。

(2) 示談

この色々な事情のうち、盗撮や痴漢の場合に最も重要になるのが、「示談が成立していること」です。盗撮や痴漢において、「示談が成立している」状況は、起訴猶予となる可能性が高くなる傾向にあります。起訴猶予となるために、被害者と示談を成立させることが重要です。

盗撮や痴漢のような性犯罪の場合、被害者は、加害者との接触を避けたがります。たとえ弁護人限りであっても、被害者側から連絡先を教えていただけない場合があり、その場合、示談することは困難です。もっとも、その後の被害感情の変化等によって、ご連絡先の開示に応じていただける場合もございます。

示談がまとまった場合には、示談書等を証拠化しておく必要があります。加えて、たとえ示談がまとまったとしても、検察官が様々な事情から判断して、起訴するという結論に至ることもあることには注意が必要です。

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